フロントフォークのオイルシール交換

新車で購入してから、2年半目にしてオイルが漏れました。

専用工具を使わずにフロトンフォークを分解する場合は底のボルトを予め緩めておきます。
圧力がかかっているので、中のロッドと共回りすることがありません。
ただし、緩めたままだとこれから行う作業中にオイルが漏れるので、軽く締めしておきます。
トップキャップを外して、中のオイルを排出します。(フォークオイル交換のページを参照)
オイルが出たら、予め緩めておいた底のボルトを抜きます。
このとき、スプリング側はインナーロッドと共回りしたので、スプリングとカラーを入れてトップキャップを
仮締めして圧力をかけてから外しました。
フォークのインナーは、ストロークしない部分であっても傷があるとオイルシールを通過させる際にリップにキズをつけてしまうので、下処理をします。
1000番のサンドペーパーでキズを削っているところ。
ダストシールはマイナスドライバーで外します。
勢いあまってインナーにキズを付けないように気を付けて外します。
オイルシールを止めているクリップは、真鍮ブラシでサビを落とし再利用しました。
万力が無いので、スピンドルシャフトを通す穴にガムテープで養生したボルトを通して、両足で押さえて、インナーを両手で持ち、真上に勢い良くコンコンと打ち上げる。数回でスポッと抜けました。

注)底のボルトとオイルシールを止めているクリップが外れていることを再確認してください。これが付いたままだと絶対に抜けません。
注)分解するときはどの部品が、どの順番で、どの方向に入っていたのかを必ずメモまたは
並べながらやるようにしてください。
作業を進めているうちに分らなくなり、泣くことになります。
ダンパー側の部品。

カートリッジは分解しませんでした。
スプリング側の部品。
メタルとワッシャー。
上下の向きに注意します。
オイルシールを入れるときの準備。
インナーのエッジでオイルシールのリップをキズ付けないためにセロハンテープを貼ります。
ビニールの買物袋などを使う人もいますが、好みでどうぞ。
オイルシールを入れているところ。
オイルシールの内側にはシリコングリースをたっぷり塗ります。
オイルシールを専用工具で打ち込む。
専用工具が無い場合はインナーにピッタリの長いエンビ管を入れて、エンビ管の上から叩いても良いでしょう。
オイルシールが打ち込めたら、クリップを入れ、ダストシールをはめて、底のボルトを締めます。
ダンパー側はそのままで締めることができましたが、スプリング側は共回りしてしまうので、
スプリングとカラーを入れてから締めこみました。
サスペンションオイルを規定量入れて、本体に取り付けから底のボルトを本締めします。

サスペンションオイルの入れ方はフォークオイル交換のページを参考にしてください。
古いオイルシール。

2年半も良くがんばってくれました。
最後に
ダンパー側のオイルシールを打ち込むときは、スピンドルシャフトを挟むところに注意してください。
ウエスを敷いてくらいで、そのまま打ち込むと、挟むところが変形してシャフトが入らなくなる場合があります。
木片などを使い、底にしっかり当てて打ち込んでください。
参考Web
http://www.fan.gr.jp/~offroad/

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