ホイールベアリング交換

BETA Rev-3のページでも紹介していますが、MONTESA COTA 4RTでもう一度。

乗り方、乗る場所によって、交換時期は様々ですが、国産のベアリングなら一年は大丈夫だと思います。
(サンデーライダーの場合)

ベアリングの異常を確かめる方法は、マシンをスタンドなどで浮かせて、ホイールをつかんで、ゆすってみて、
ガタがあるなら即交換。
ガタが無くてもホイールを外して、ディスタンスカラーに指を入れ、回してみて、ゴリゴリした感覚があったり、
異常にまわり難かったら、そろそろ交換時期です。

準備編

予備知識として
BETA Rev-3やMONTESA COTAのリアホイールに入ってるディスタンスカラー(斜線)の先端は左図のようにベアリングの内側に一部が入るようになっているため、ベアリングを引っ掛けて抜くタイプのプーラーでは取り出すことができません。
そこで必要になるのがこのアンカーボルト。
ナットを締め込むと、クサビがスカート部を広げて固定することができます。
注意)これは古いタイプのアンカーボルトなので、近所のホームセンターにはありませんでした。
私は建築金物専門店で購入しました。
ベアリングはこのボルトナットを使って圧入します。
ホットエアーガン。
あれば作業がとても楽です。

作業編

ホットエアーガンで1分くらい温めます。
脱脂してからアンカーボルトを取り付けます。
反対側から丸棒で叩きます。
丸棒はディスタンスカラーの内側にキズを付けてしまうとアクスルシャフトが入らなくなるので、ガムテープで養生してあります。
5〜6回叩いたら外れました。
リアホイールのディスタンスカラー。
内側の出っ張りがベアリングの内側に入ります。
フロントホイールのディスタンスカラー。
こちらは良く見るタイプです。
黒いものはディスタンスカラーがハブの中心にくるように工夫されているウレタンゴムです。
前後ホイールの計4個のベアリングうち、リアの片方1個だけこの方法で取り出せば、その他の3個のベアリングは従来の方法で取り出すことができます。
このアンカーボルトを使っても良いし、裏から丸棒を使って叩いても良いし、ベアリングプーラーを使っても良いでしょう。
ベアリングを入れるときは「熱い!」と思うくらい温めます。
三分の一くらいプラスチックハンマーで平行に叩いて入れてから、ボルトナットを使って圧入します。
このとき、ディスタンスカラーを入れ忘れないようにしてください。
リアホイールではディスタンスカラーの出っ張りを押しつぶしてしまうことがあるので、ある程度入ったらボルトナットを使う圧入は止めます。
仕上げは取り出した古いベアリングを当てて、丁寧に最後までいれます。段の付いているところまでベアリングが入ると叩く音が変わりますので、注意深く叩きます。
出来上がり。
ベアリングの奥にディスタンスカラーの先端の出っ張りが見えると思います。
取り出したベアリング。
今回は前後ホイールと予備ホイールも交換しました。
最後に
この作業は失敗すると最悪の場合、ハブの交換になります。自信の無い人は、経験のある人に指導してもらうか、ショップに任せてください。

ベアリングについて
メーカー NTN
品番 6004LLU
種別 両側接触ゴムシール形
材質 高炭素クロム軸受鋼
外径 42mm
12mm
内径 20mm

RTL260F