旅に出ました。その3


運良く、反対車線のガソリンスタンドに入り、本来ならまずガソリンを入れて、それからいろいろと聞くのだが、何せガソリンは富士で入れたんで、2リッターも入らない。
申し訳なさそうに近所のバイク屋を聞くと、若い店員さんだったが5キロほどもだった所にあるのでと、親切に104で電話番号まで調べてくれた。早速、携帯で電話して、まずお店が開いているか確認(YSPは水曜日休みなので、他のバイク屋さんもそうかと思った)開いていた、タイヤの在庫を確認すると、在庫もあるとのこと。
ラッキー!早速、ガソリンスタンドでバイク屋さんの簡単な地図を書いてもらい、ぺっちゃんこのリヤタイヤで、ゆっくり30キロぐらいのスピードで走り始めた。
もちろん、スタンドの店員さんにはしっかりとお礼を言ってから出発する。「帰りには絶対このスタンドでガソリンを入れよう」心に誓う、おじさんでした。

しかし、空気の抜けたタイヤで走るのは、なかなか難しい。完全にビートが落ちているので、ちょっとバイクを倒すとタイヤからホイールが外れそうになる。
ここでホールの耳まで傷つけたら初日で旅が終わるので、バイクを倒さないように、ハンドルでバイクを直立させたままカーブも曲がる。まるで健ちゃんビデオのターンみたいだ。何とかバイク屋さんに到着。田舎のわりにはそこそこ大きい。
でも、スズキの車の販売ががメインみたいだ。ここで問題が、財布の中には野口さんが5人しかいない。
ガソリンはカードで入れるし、高いものはカードで払うつもりだから現金をあまり持ってないのだ。
最初に「カード使えますか」と聞くと「カードはちょっと」といわれた。「すいません、タイヤ交換全部でいくらになりますか」
しばらくして、「9300円です」という返事。しょうがない、かみさんに内緒で隠してある、ちっさく折りたたんである福沢さんを、財布の奥の方から出してきた。
そして、さっさと支払いを済ませて、「奥の椅子にでもすわっててください」といわれたが、交換作業を見たかったので、遠慮させてもらう。
はずしたタイヤを見ると、中まで15ミリぐらい切れている。
これではミミズ何匹入れても止まるわけが無い。タイヤ交換のおじちゃんは、急いでいるこっちの気持ちも知らないで、事務員のおばちゃんとくっちゃべりながら、の〜びりと交換している。
ちょっと、イラッとしながら、それでも笑顔で交換作業を「オレのほうが早いぞ」などと思いながら見ていました。
やっと、タイヤ交換が終わって、バイク屋さんを出発したのはパンクしてから、ちょうど2時間後の11時40分ぐらいでした。

さあー、あと120キロだ。早めについて、実家で一休みするつもりだったのに、とんだタイムロスである。
しかし、考え方を変えて、これでこの旅の悪い運は使い果たしたんだ、タイヤも新品になったし、ついてる、ついてる、と思うようにした。
ちなみにこの、ついてる、ついてるは斉藤ひとりさんの教えである。
何があっても、腐らずについてるなーと思えば、良いほうに道は開けていくそうだ。凡人の私には、なかなか・・・

気を取り直して走る。
静岡はR1がことごとく街外れを走っているみたいで、あまり渋滞も無く、快調に走ったが、愛知県に入るとR1が市の中心地を通るようになっている。したがって、結構駅前、役所前などは渋滞していて走りずらい。

13時26分安城市で給油、走行383キロ、ガソリン4,81L 名古屋まであと35キロだ。

14時15分名古屋市に入る、すぐに桶狭間古戦場跡という看板があったが今回はパス、とりあえず実家に向かう。
14時40分名古屋城の看板が出てきた。
ちょっと寄り道して、名古屋城と愛知県庁の写真を撮りに行く。

15時05分 実家に到着。名古屋の隣の春日井という所だ。
東京の隣の市川みたいなもんである、名古屋のベットタウンといわれている。
近所の出光で給油1,16L 走行431,9キロ 燃費41,7KL、
走行時間11時間35分 うちタイムロス2時間

実家についてからすぐに、インターネットで大阪〜宮崎行きのフェリーを調べる。YSPのメンバーはこのフェリーで九州へ渡ると聞いたので、空席状況を調べたかったのだ。
調べてみると、ガラガラで2等で90席近くの空席があった。
料金はバイク込みで11500円だそうだ、余りに空席が多いので予約はせずに、明日大阪に着いたときの気分で乗るかどうか決めよう。

夕食は長男、次男の家族、私で実家で姉さん(次男の嫁)の手料理をいただいた、なかなか美味であった。
風呂に入り、明日のルートを確認して、11時ぐらいに就寝。
おやすみなさい。
明日は3時起きの3時30分出発予定である。

続く

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